アッセンブリに関する注意事項

詳細

取扱い

測温抵抗体を破損しないよう慎重に取り扱いをお願いします。プラスチック製のピンセットまたはプラスチックでコーティングされた金属製ピンセットを推奨します。ペンチやクランプの使用は避けてください。測温抵抗体素子にクランプの力をかけないでください。測温抵抗体素子本体に近い箇所でリード線を曲げないでください。リード線を何度も曲げたり戻したりしないでください。

テスト

テスト

測温抵抗体素子は自動生産ラインで製造およびテストしています。さらにテストが必要な場合は、最小 5・ 1/2桁表示の高精度マルチメータと接触抵抗の低い4線式テストフィクスチャを使用しています。白金測温抵抗体は通常、導電性のみテストしています。

接合技術

接合技術

リード線と測温抵抗体素子の温度定格に応じて、溶接、ろう付け、ソフトはんだ付けの接合を推奨しています。推奨接合方法を各データシートに明記しています。一般的にNiやNi Pt coatedのリード線タイプには溶接を推奨しています。銀合金、銀メッキ、ニッケルに銀メッキ、金メッキのリード線にはソフトはんだを推奨しています。

C416タイプのような金合金のリード線には、金専用のはんだ合金のみを使用してください。金合金以外の合金を使用すると、リード線にダメージを引き起こす可能性があります。

接合方法

接合方法

はんだ付け、ろう付け、溶接でリード線を延長することができます。一般的な延長リード線の材料は次の通りです。

  • PTFE銀メッキ銅線
  • PTFEニッケルメッキ銅線
  • グラスファイバーニッケルメッキまたはニッケルクラッド銅

レーザー溶接: 重ね合わせまたは突合せ溶接が最適です。

ウルトラソニック(超音波)溶接: ダメージを避けるため、Pt薄膜面より離れるように事前にリード線を曲げて溶接してください。

スポット溶接/抵抗溶接: 一般的で信頼性の高い接続方法です。

クリンピング(圧着): 接触抵抗を避けるため、高品質気圧密着を推奨しています。

ソフトはんだ: はんだ合金とリード線の材質が適合、融点が最高使用温度より高いことを確認してください。無洗浄フラックスを使用しない限り、フラックスがリード線やセンサ素子に残らないよう注意してください。

ろう付け: ろう付けを行う際、センサ素子の使用温度を超えないよう注意してください。必要に応じて素子リード線を冷やし、過熱を防止してください。ろう付けは3秒以下で行ってください。

注記: 高精度を保つためには、各データシートに明記している校正ポイントに延長リード線を取り付ける必要があります。センサ素子本体から異なる位置に接続したり、センサ素子のリード線をカットしたりすると精度が低下します。

リード線長さ

リード線長さ

センサ素子の公称抵抗値は、センサ素子本体から8mm(リード線標準長さ10mmの場合)位置で測定しています。リード線をカットすると抵抗値が低くなり公称抵抗値から外れる可能性があります(例: クラスF0.15またはF0.1から外れる)。Pt1000よりもPt100の方に影響が大きく生じます。同時に、延長すると抵抗値が高くなります。センサ素子本体から8mmのところに3線または4線のワイヤを接続することで、リード線延長の抵抗を補正することができます。

封止とポッティング

封止とポッティング

熱膨張の不一致による測定誤差や部品の破損を避けるため、ポッティング材の熱膨張係数をセンサ基板材料であるアルミナの膨張係数と一致させる必要があります。

特に最高使用温度がポッティング材のガラス転移温度を超える場合、硬質エポキシの使用を控えてください。熱伝導性の高い非硬質のシリコンポッティング材料が有効であると、エンドユーザーから報告されています。

封止材を中性にしてください。特に、フッ素化合物を含むセラミックポッティング材は避けてください。センサ素子がハウジングにポッティングされている場合、高温時の素子の損傷を避けるため、ハウジングにはフラックスや有機物などの汚染物質がないようにしてください。

注意事項について、各データシートをご参照ください。

ポッティング材の選定

シリコン: 動作温度260℃以下でよく使用されるのがシリコン材です。シリコンは硬化プロセス中ひずみがほとんど生ぜず、比較的自由な熱膨張と収縮を可能にします。シリコンの欠点は、他の材料に比べて機械的強度が低いことです。より大きな張力緩和が必要な場合は、シリコンでカプセル化した後、希望の温度定格に応じて、ハウジングをエポキシまたはセラミックのポッティングで埋め戻すか、圧着することができます。シリコン樹脂とエポキシ樹脂の種類によっては、お互いの硬化を阻害するものもありますのでご注意ください。

セラミックポッティング: 動作温度が260℃以上の場合は、セラミックポッティング材を使用できます。セラミックポッティング材の熱膨張係数はセンサ素子の基板材料であるアルミナの膨張係数とほぼ一致します。センサ素子の汚染を避けるため、フッ素を含むポッティング材は避けてください。

セラミックパウダー: シリコンの性能を超える動作温度では、粉末状の高純度酸化マグネシウムまたは酸化アルミニウムを振動させてハウジング内に入れることができます。セラミックパウダーにより、歪みのない熱膨張が可能になります。ハウジングは通常、セラミックプラグで密閉されています。

保管

保管

白金測温抵抗体素子を腐食性のない環境で保管してください。素子を曲げたり、圧力をかけたりするなど、衝撃を受けないように適切に保管してください。高温度環境下で保管している場合は、センサ使用または設置前に素子を完全に乾燥させてください。銀パラジウム線または銀被覆ニッケル線のセンサ素子は、腐食を避けるため窒素雰囲気で保管する必要があります。

特別な取扱いまたはその他保管の必要性について、各データシートをご参照ください。

最小嵌合径

最小嵌合径

Minimum Fit Diameter

おおよその最小嵌合径(Z)は、センサ素子が嵌合する最小の穴として定義され、センサ断面の対角線に相当します。

Z = おおよその最小嵌合径

Z2 = W2 + H2

説明:

W = 素子の最大幅(公差上限)

H = 素子の最大高さ(公差上限)

最大値以下の幅と高さの部品は、断面のサイズより大きな直径に嵌合する場合もあります。